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三菱商事ニュースリリース

 2012年6月18日


 ウィートストーンLNGプロジェクトへの参画




三菱商事は、米シェブロン社他がオーストラリアで推進するウィートストーンLNGプロジェクト(以下、「本プロジェクト」)
に、日本郵船及び東京電力と共同で参画することとなりましたので、お知らせ致します。

今回の参画は、新たに設立されたPE Wheatstone社(本社:オーストラリア西豪州パース市、以下「PEW社」)を通じて
本プロジェクトの事業権益(ガス田鉱区開発権益:10%、LNGプラント事業権益:8%)及び本プロジェクトから生産される
液化天然ガス(LNG)の一部を取得するものです。参画にあたっては、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)
の出資[1]及び債務保証[2]の対象事業として採択を受けており、官民一体となって本邦向けエネルギー資源の安定確保に
取り組むものです。

本プロジェクトは、シェブロン社が操業を担うLNGプロジェクトであり、2016年末のLNG生産開始を目指して、現在建設作業
が進行中です。本プロジェクトからは、年間890万トンのLNGが供給される予定ですが、東京電力が先立つこと2009年12月に、
シェブロン社との間で年間約310万トンのLNGを調達すること、及び、事業パートナーとして本プロジェクトに参画すること
につき基本合意しておりました。


その後、昨年3月の東日本大震災を受け、本プロジェクトに対し単独で参画することが困難となった東京電力より、本邦向け
エネルギー資源の安定確保の重要性に鑑み、LNG船共同保有・運航事業等を通して長期のパートナーシップを確立している
当社及び日本郵船に対し、東京電力の資金制約を勘案しつつ、共同で参画することにつき提案がなされました。当社は、
詳細な技術・法務・財務等の評価を実施した結果、当社の事業戦略に合致すると判断し、本プロジェクトに参画することを
決定致しました。

また、当社、日本郵船、東京電力は、本プロジェクトへの参画が本邦へのエネルギー安定供給にも資すると考え、官民が
協力して貴重なエネルギー資源を獲得するために、JOGMECに対して支援制度の適用を申請し、審査の結果、出資及び債務
保証の対象事業として採択されるに至りました。更に、民間銀行及び国際協力銀行(JBIC)からも資金供与を受けること
で現在協議中です。

なお、今回の参画により、権益比率に相当するPEW社の持分である年間約70万トンのLNGは東京電力向けに供給されること
になります。これにより、2011年7月に東京電力がシェブロン社他と契約締結済の年間約310万トンのLNG及び本日付で東京電力
が発表したシェブロン社から直接購入する追加数量(年間約40万トン)も含め、本プロジェクトから合計で年間約420万トンの
LNGが東京電力向けに供給される見通しです。

クリーンなエネルギー資源である天然ガスの需要は世界的に伸び続けており、諸外国との資源獲得競争が益々激化する状況下、
本邦のエネルギー関連企業が、政府系機関の資金供与を受けながら、官民一体となってエネルギー資源の確保に乗り出すことは
極めて大きな意義を持ちます。

本プロジェクトは、2011年9月に最終投資決定が下されており、且つ、地政学的優位性を持つオーストラリアにおいて経験豊富
なシェブロン社がオペレーターを務める新規LNG事業であることからも、プロジェクトの完工リスクや操業リスクが低く、本邦
のLNG安定調達において重要な供給源となるものです。当社は、本プロジェクトへの参画を通じ、日本郵船及び東京電力と共に、
長年にわたって培った各社の上流から下流(天然ガス開発・生産事業、天然ガス液化事業、LNG輸送事業、LNG受渡事業)に亘る
LNGバリューチェーンにおけるノウハウと経験を互いに活かすことで信頼性の高いLNG供給体制を構築し、本邦向けのエネルギー
資源の長期安定確保に貢献します。
 



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